>> 幼稚園教諭ゼロ 救急救命士半減 大量退職、市政を直撃 夕張 [北海道新聞 2006年12月21日]
自治体がこんな状況では、図書館サービスの継続どころの話ではない。都市部からすると、これは特異な例に見えるやもしれないが、地方の自治体にとって「財政破綻」という危機はもはや他人事では済まされない。
自治体の合併自体が、国策による地方交付税削減という締め付けから来る財政基盤の強化そのものであり、それでも財政的に厳しいので、アウトソーシング化で経費を削減するという手段を講じている。
この時、真っ先に切り捨てられる施設の代表が図書館をはじめとする文化的施設だ。某先生は「住民が図書館を必要と感じる経営をして来なかった」と指摘しているが、まさにその通りだと思う。ただ、都市部と地方においては、アウトソーシング化の流れは同じように見えるが、本質的には若干異なる部分があるようにも見える。
地方にある財政危機にある自治体においては、例え合併しても自治体税収が上がるだけの経済的基盤が突然現れる訳ではないので、まず、歳出を削減して安定した経営基盤を確保する事を考える。その時に、図書館の必要性も理解しているしできれば図書館に予算を充当したいと理解しているが、如何せんお金が無いことにはどうしようもできないので、図書館の人件費を削減ようとする。一方、財政基盤が地方に比べて安定しているにも関わらず、経費削減を目的としたアウトソーシング化が進んでいるのは何故だろうか。よく、首長の理解が無いと言うが、その首長を選んだのは誰なのかよく思い出してみたい。「住民の理解が得られれば」と言うが、首長一人納得させるだけの経営を示せずして理解も何も無いだろう。
現在の図書館経営のまま、自治体が財政危機を迎えた時の選択は、サービスの切り捨てのみと言っても過言ではないのかもしれない。私は、そんな危機的状況に対応するための危機管理意識こそ現在の公共図書館に必要なのだと思う。
危機管理とは、短期的なものと長期的なものが存在する、短期的なものとは主に外的要因による危機、盗難や暴力と言った、怪我などの傷病に近いものだろう。長期的なものとは、知らず知らずのうちに症状が悪化する生活習慣病のような危機で、これは早いうちに病気の進行を自覚し、生活習慣を改めなければ、気が付いた時には手遅れという状況さえある。
図書館が貸出に拘る姿勢は、この長期的な危機において、既に末期的状況に陥っていると言える。もはや手遅れの状態、手の施しようが無い。この危機をどう回避するのか、結論から言えば、「人」が必要とされる経営を目指す事だろう。そんな危機に対応するためにはスタッフひとり一人が危機を認識し、危機的状況下でどのような行動を取るべきかを示さなければならない。これについては短期的危機に対応するマニュアルと同様である。
この長期的危機に対応する方法を検討する上で、まず最初に危機的状況を想定してもらいたい。現在の経営状況のまま危機的状況を迎えた時の選択肢にはどんなものがあるのかを考え、そこから、現在の問題点を把握することが第一。
取り敢えず、今日はここまで。
続きを書く前に、図書館が活発な活動をしているという状況は何を物語っているのか考えてみた。...そして思ったのは、図書館活動が活発という事は、それだけ自治体に活気があるという事の裏返しとも言える。つまり、人が元気ということだ。そんな「活気」を測るのに、貸出が多いという数値も参考になるが、よく考えれば「貸出」を増やすなんて造作の無いこと。数を増やすだけなら、貸出しやすい本を大量に揃えればいい。(複本を増やすだけを意味するのではない)
私は貸出も当然必要だと思うが、それ以上に「活気」を上げるためには何が必要か、そのための「動輪」と「動力源」との関係について次回は考えてみたいと思う。
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