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2007/02/18

件名その後

「ハンセン病」に関する件名、結局、業者から提供される修正ファイルを使うと参照形として旧件名が残らないらしい。なので、館独自で修正すべきという結論に達する。但し、メンテナンスデータにより館で修正した部分が意図しない形で変更されるというリスクもあるが。こんな業者依存の状況、こういう事があると、目録は既に専門職の手から離れ業者に支配されているのだなとつくづく感じる。
それはさておき、件名を参照形で残す方法はないものかと、館システムで修正テストをしてみた。
「漢字形」「ヨミ」を生成した段階で表記部分を削除して登録してみる、すると...
登録できた。
この状態で画面上には「らい」という表示は何所にもないが、件名で検索するとヒットするようになる。1つまたstudy。多分、これを応用すれば、件名標目に無いキーワードでヒットさせたい資料がある場合でも、画面上に影響せずヒットさせることが可能。
ただ、そのメンテナンスを継続的に誰がやるのか、はたまた業者によるメンテナンスとの関係は?そう簡単にはいかないようだ。(>_<)

この「ハンセン病」という件名の場合、2005年1月以降のMARCから切り替えられたということだが、これが併記的に入力され、どちらの言葉からでも同じ検索結果に到達できるのなら良いが、その事に配慮してデータをメンテナンスしていない限り、「ハンセン病」でしか検索できない書誌、「らい病」でしか検索できない書誌が存在する事になる。そのような事態を放置していたのに、今更指摘があったから、すべて新しい件名に置き換えましょうというのは何とも不思議な対応だ。時代によって新しい件名が必要となったならば、今まであった書誌を含めて、標目を追加し、どの言葉からも検索できるようにするのが普通で、問題となる単語を書き換えるというのは「件名」の目的を考えれば筋違いな話だろう。

寧ろこれは、入力された項目を無条件に表示してしまうシステムの問題が大きい。目的の資料により簡単な検索条件の入力でアクセスできるようにするのが図書館の目録なのだから、そのためには多様なキーワード入力が必須の筈だ。検索語が問題であるのならば、データ上に存在する書名の単語が問題にならないというのは変な話だ。実際には、あまり重要視していない項目だから、データの入力に関してこんな場当たり的な対応をしているのだろう。

よく考えれば、「検索するためのキーワードとしてこんな単語を入力していますよ」と単語を公開するのは妙な話かもしれない。かと言って、件名を秘密裏に持てと言うのでもない。表記は表記としてメンテナンスをしておきましょうよ、そして検索キーワードは1冊の本に対してもっと沢山持たせましょうよ、というのがいいと思うのだが。

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図書館な話」カテゴリの記事

コメント

DORAさんの言われるようにMARKが完全に業者の支配下にある現状に憂いを感じます。
それぞれの図書館の自主性といってもそれが発揮できないシステムになってしまっているから、どうにもならない。

多分そのうちに選書も業者パックになって、1千万コースとか2千万コースとか、図書館の予算に応じて手配しますとなるのでは。それで案外それのほうがいい選書が出来たりして。

ところで「らい」の件ですが、私は図書館からの発信としての件名標目で差別的な表現としての「らい」を残す必要は無いと思います。
図書館資料をマスキングするとか書き換えるということでは無いわけで。このような件名からの検索は便利ですよといって別に差別的用語を残す必要な無いでしょう。

かつて「特殊部落」などの言葉が平気で使われていた時代がありました。今はそんな言葉は使わないでしょう。明らかに差別的な使われ方をしてきた「らい」についても、図書館側から発信する必要は無いと思いますし、できればやめるべきではと思います。残すのも文化ですが、よりよく整理していくのも文化だと思います。

ただ、言葉狩り的に、なることには警戒が必要ですが。

どのような言葉は現時点では利用者の利便のために残すべきなのか、時代的な要請の中で正していくべきなのか、図書館が発信する言葉については、正面から向かい合うしかないのでしょう。
問題は、そのような力量が今の図書館に残っているかです。

投稿: matsu | 2007/02/18 22:11

ご意見については全くその通りだと思います。
ただ、こちらでは件名のあり方としてこのままでいいのかと感じたことから敢えて今回の「ハンセン病」を一例に考えてみました。ここにも書いたとおり、MARCは既に業者に支配されているのが正直な話で、たとえ単独で業者とは違う形の修正をしたところで徒労に終わってしまう状況なので。ですから、件名とは別の形の検索タグをいろいろ選択できればというのが個人的希望です。
ただ、今回の経緯を見ていて思ったのは、「件名ならいいのか?」という事です。指摘があれば簡単に修正に応じてしまう...これは言葉狩りの懸念もありますし、目録の中で件名が如何に軽視されてきたかという顕れでもあると感じます。
私たちは1冊の本に対しできるだけ容易にアクセスできるようにしなければいけない、そのために目録もメンテナンスするべきだと思いますが、こうした修正に応じることにより、目的の本にアクセスしづらくなることがあるとしたら...という部分に一抹の不安を感じます。

投稿: dora | 2007/02/19 02:53

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